先日、株式会社ワークスアプリケーションズのCEOとCOOの講演を聴く機会があり、その内容に非常に感銘を受けたので、買って読んでみました。
いや〜、お金をかけたインターンシップ等の話は聞いていましたが、よく考えられた上に創られている会社なのだな、とシミジミと感心をいたしました。
1996年創業ですから、私が社会に出た時には存在していたわけで、どうせIT系企業に行くのであれば、この会社で最初のキャリアを積んでみたかったな、と思いました。
「100人に1人」のクリティカルワーカーは、前例のない問題に取り組み、個人の才能を活かして、根本的な問題解決を通してブレイクスルーを実現することで、
- 自分個人のやりたいテーマで仕事ができる
- 自分個人の才能を生かせる仕事ができる
- 社会に貢献するような新しい価値をつくる仕事ができる
- スケールの大きな仕事ができる
ことを同時に達成する、とのこと。実現できたら、企業にとっても、個人にとっても素晴らしいですね。
なお、こんなクリティカルワークが出来る職場自体、そうは数多くはないわけで、その点、弊社のデータマイニング事業も、そのようなクリティカルワークが可能な職場として、非常に大きなポテンシャルを持っていると自負を新たにしました。
なお、この本の中においては、本筋とは少し離れた記述ですが、個人的に非常に印象に残ったのが、
日本のシステム投資の内訳が、
- 社内業務管理システム(バックオフィス) 80%
- コアコンピタンス(直接競争力を高めるシステム) 20%
であるのに対して、米国のそれは、
- 社内業務管理システム(バックオフィス) 30%
- コアコンピタンス(直接競争力を高めるシステム) 70%
だという事実でした。「そりゃ、データマイニングが日本で浸透していないわけだ」と、妙に納得してしまいました。
正直、これまでこの視点(情報)は、なかったので、自社及び顧客企業を捉え直す上で非常に参考になりました。お陰様で、すごく大きな方向性を頂いた気がします。
最後に「ワークスウェイ」と呼ばれる彼らの行動規範を紹介して終わりにします。
- 他責NG
あらゆる問題を、他者、環境、時間などの制約条件のせいにせず、自分の問題としてとらえる - なぜなぜ思考
「なぜ」を繰り返し問い続け、表層的な原因分析を超えて、問題の本質を見出す - コンティンジェンシー・プラン
想定外の事態にも迅速に対応できるように、あらかじめシナリオを考え尽くす - ブレイクスルー思考
「理想」を実現するブレイクスルーの方法論を考え抜く - ヒューマンスキル
相手の立場を理解したコミュニケーションを実現する
弊社でも、参考にさせて貰います。
私も読みました。
感銘を受けた点は参考にしたいと思いました。社内に浸透させるのに時間がかかりそうですが。
しかし・・・凄い会社だ。
日本の誇りになるかも。
投稿情報: AB山本 | 2007年1 月29日 (月) 10:26
コメントありがとうございます > AB山本さん
取り入れられるところは、私も
取り入れたいと思いました。
ここまでやらないと駄目なんでしょうね。
いい意味で、キチンをキャリアを積んだ人が満を持して作った会社という印象です。
20代からベンチャーをやっていると、
こういう方法論のところでは弱くなって
しまうなぁ~、という感じです。
今更いっても仕方がないので、勉強勉強!ですが。
投稿情報: kusano | 2007年1 月29日 (月) 11:38
インターンではDelphiという使えない言語やりますし、実際優秀な人間とってるかというとそんなことではなく、言うこと聞く真面目な典型的なSEタイプにちょっと毛が生えた程度の人間取ってるし。
言ってることとやってることが違うので、したたかな会社だな~と思いますよ。
私の知り合いの、超絶優秀な人達は皆インターン弾かれてます。
インターンで3年パス取った人間が皆、俺らって使いやすい人間なんだな~って口を揃えてましたよ。
というわけで、会社マーケティング的な本は信頼しない方が良いと思われます。
ただ、牧野氏は株主の利益最大化に尽力なさっていて、そういう点では、この徹底ぶりに頭が上がりません。
ちなみに真のクリティカルワーカーは序破離の離の部分にいるので、マネジメントは効きません。
こういう人達は10万人に1人くらいだと思います。
と言う点では、1/100人のクリティカルワーカーは真のクリティカルワーカーをマイルドに使いやすくした量産型なのかなと、書きながら思ったりしました。
そか、牧野氏、間違ってないわぁ。
皮肉ではなく、こういう本気のおっちゃんがもっと出てこないといかんな~と思っている今日この頃でございます。
投稿情報: でも実際 | 2007年2 月15日 (木) 18:44